今回は、自宅出産についてのレポート記事です。
退院や通院でバタバタすることなく
産後ゆっくりすごせてよかったです♩
私が自宅出産をしたのは、2020年の2月のこと。
新型コロナウイルスで日本が大騒ぎになる少し手前くらいでした。
コロナの影響などや、ご家庭の兄弟事情はそれぞれあると思います。
病院で産むのは立会い出産できないし不安…
上の兄弟を連れて面会に来てもらうのは大変そう…
と病院で産んでしばらく入院生活をすることに
不安がある方もいるのではないでしょうか。
そこで自宅で産むという選択肢を考えているママに
私の経験が参考になればいいなと思い記事にしました。
産婦人科での出産と自宅での出産
どちらも経験した私が解説します。
自宅出産とは
助産師さんや医師の先生を呼んで家で出産をするスタイルです。
3人目の出産で、初めて自宅出産を経験しました!
誰でもできるというわけではないので、
条件やメリット・デメリットも合わせてお読みください!
自宅出産ができる条件
はちどり助産院HPより引用
- もともとの持病がない(喘息、甲状腺疾患、心疾患、精神病など)
- 感染症がない(肝炎、HIVなど)
- 子宮筋腫や子宮の異常がない
- 子宮の手術をしたことがない(子宮筋腫核手術など)
- 帝王切開をしたことがない
- 血液型はRh(+)である
- 胎盤の位置に異常がない
- 胎児に異常がない(発育遅延、奇形など)
- 羊水に異常がない
- 合併症がない(妊娠高血圧症、妊娠糖尿病、貧血など)
- 双子、三つ子でない
- 逆子ではない
- 妊娠前のBMIが18.5以上25未満
- 自然妊娠である
誰でもできるわけではなく、上記のような条件があります。
詳しくは日本助産師会HP 助産業務ガイドラインから確認ができます。
自宅出産のメリット
家族みんなで赤ちゃんを迎えられる
新型コロナウイルスの影響で、
産婦人科だとお産の立ち会い制限や
面会の制限があるところも。
しかし、自宅での出産なので家族の立ち入りの制限はなく
生まれる前に隣の部屋で寝ていた上の子ふたりを夫に起こしてもらい、
家族みんなで赤ちゃんをお迎えできました。
上の子ふたりもとても真剣なまなざしでした。
生まれる瞬間を家族みんなで過ごせる貴重な体験!
自分も家族も移動しなくていい
出産からほぼ1ヶ月お家から出ずに過ごしました!
2人目のお産のとき、お産のすすみが早く、
産婦人科についてからすでに産まれそうでヒヤヒヤした経験があります。
また、やんちゃな長男(当時1歳半)を入院中の部屋に連れてきてもらっても
なかなか家族みんなでリラックスはできなかった記憶が。
(病院や入院する部屋の内容にもよると思います)
自宅出産では、助産師さんがすぐにかけつけてくれたので
痛みに耐えながら移動することもなく安心できました。
産後のサポートもしっかりしていて、
連携している医師の先生も家まで来てくださり、
生後2週間後の健診も家から一歩も出ずに済みました。
新生児を、予約した時間に病院に連れて行くのって
とっても大変だよね…
※ 健診などの対応については助産院ごとに異なる可能性があるので要確認
慣れた場所でリラックスして過ごせる
やはり住み慣れたお家でリラックスして過ごせることもよろこびの一つ。
入院だと自分のお家とは勝手もちがうためどうしても気をつかいます。
お願いした助産師さんのスタイルは『母子のからだ最優先』で
お家に来てもらったのは親のみ。
お祝いの気持ちはうれしいですが、
お客さんが来ると気を遣ってしまいますよね…
自分がお家から出ることもなければ、来客の対応もない自宅出産。
出産も、新生児との生活も、とてもゆったりと過ごせました!
最初から最後まで同じ助産師さんがケアしてくれる
大きな病院だと医師の先生も何名かいたり
看護師さん・助産師さんも毎回同じということはあまりないですよね。
自宅出産では助産師さんに直接お願いする形だったため
妊娠中の健診から出産、産後のケアも同じ助産師さんが担当してくれました。
(血液検査などが必要な週数のみ産婦人科を受診しました)
いざ出産のときも助産師さんが付きっきりでいてくれる安心感がありました。
病院ではひとり孤独に痛みに耐える私。
なんと声をかけていいかわからず、
ただ静かに見守る夫、という構図でした。笑
上の子の精神面が安定しやすい
出産入院をすると、上のお子さんと離れる時間が長くなってしまいます。
寂しい思いをしていないかな…?
と心配になってしまうママもいるのではないでしょうか?
いつも一緒にいるお母さんと、突然何日も会えないとなると
上の子の精神面も心配ですよね。
しかし、自宅出産は普段通りの生活の中に赤ちゃんを迎えます。
上の兄弟がまだ小さくても、ママから離れる不安というのはなく済みます。
とはいえ、当時わが家の上の子ふたりの年齢は
✔︎長男3歳 ✔︎次男2歳
で赤ちゃん返りも覚悟していました。
しかし、出産に立ち会った長男と次男は
私が思っていたよりもずっと成長していました。
母から赤ちゃんが生まれたことを
小さいながらにも理解してくれたのかな?
赤ちゃん返りどころか末っ子をとっても可愛がってくれて
しっかりお兄ちゃんしてくれて感動しました。
末っ子が3歳となった今では
毎日喧嘩が絶えません(遠い目…)
自宅出産のデメリット
緊急時は病院に搬送になる
医療行為が行えないため、もしものときは病院に搬送されることになります。
病院で産むよりも対応が遅くなる可能性もあるため、
リスクを伴うことを理解しておきましょう。
入院するより忙しくなってしまう可能性もある
自宅出産だと、 産後で自分の体をゆっくり休ませてあげたい期間も
上の兄弟たちのことや、家事もする機会が増えることが考えられます。
出産入院では、上げ膳据え膳で赤ちゃんのお世話に専念できますが、
自宅出産だと誰かに家事や兄弟のお世話をお願いしなければいけません。
家事や上の子のお世話など、任せられる人がいないと
休んだほうがいいはずの産後のからだに負担がかかってしまいます。
私の場合は、近くに住んでいる母が来て家事を協力してくれたのですが、
家にいるとどうしても、上の子のお世話でいつの間にか動き回っていました。
できることなら絶対ゆっくり休んだほうがいいです!!
自然分娩できる人に限られる
いくらメリットがあるからお家で産みたい!と思っても
出産にはリスクが伴うため、条件に当てはまる人しかできません。
また、健診に通うなかで条件から外れてしまった場合も
自宅出産を諦めなければいけなくなるという点は覚えておきましょう。
私のお世話になった助産院さんは、近くの産婦人科などと連携していて、
もしものときは、産婦人科や病院での出産になるという説明を事前に受けました。
自宅で産みたい!と思ったきっかけ
- 自分が入院している間の子どもたちのお世話が心配だったこと
- 手がかかる年齢の子ども2人を連れて面会に来てもらうのが大変だと思ったこと
産婦人科での出産入院は、和室ではなく靴で部屋まで入る形式だったため
くつろげるスペースがおもに私のベッドしかなく
上の子を連れてお見舞いに来てくれても遊べるスペースがありませんでした。
産後にゆったり家族で過ごす方法はないかな?
私にべったりな上の兄弟ふたりを置いて入院するのが心配だったことや
家と子どものことはお任せで、さらにお見舞いにも来てもらうのは
負担が大きいのでは?といった考えもあり調べてみることに。
調べていると自宅で産むという選択肢があることを知りすぐに助産院に連絡。
夫も母も、自宅出産の協力を快諾してくれたので、
自宅で産むことを決意しました。
妊娠から自宅出産までの流れ
体験談も交えて説明します。
薬局で購入できる検査キットで検査後、
産婦人科を受診して妊娠が確定。
私の場合は、妊娠4ヶ月ごろまで産婦人科で受診していましたが、
途中で自宅出産を決意して助産院を探すことに。
自宅から車で15分くらいの場所に助産院を発見!!
すぐに連絡をして説明を聞きに行きました。
健診や出産・産後までお世話になるので、
お願いする助産師さんと相性がいいか
伴走してくれるのに納得できる人か見極めるのも大事です。
自分に合う助産院・助産師さんをさがそう!
私が見学にいった助産院は助産師さんが優しく
でも、お産に対しての想いは強い芯のある方。
とっても頼りになる印象でした。
すぐにこの人にお願いする!と決めました。
助産師さんから「お産について希望があれば書き込んでね!」
とバースプランを書く紙をいただきました。
陣痛きた!病院行く!産む!だった出産のスタイルから
今まで考えたこともなかった「どんなお産にしたいか?」
ということについて助産師さんと話し合いながらバースプラン作成。
・畳の部屋でフリースタイルで出産する
・子どもたちも一緒に立会いしてほしい
・夫にへその緒を切ってほしい
・部屋は薄暗くする
・出産前や出産中の写真を撮ってもらう など
ビデオを撮っておくのもいいよ!
と助産師さんからアドバイスをいただきましたが
恥ずかしかったこともあり写真にしてもらうことに。
病院での出産とはちがい、ある程度柔軟にバースプランを実現できるのも
助産院にお願いする魅力のひとつですね。
健診は助産院または自宅での健診を行いました。
(血液検査などが必要な週数のみ産婦人科を受診)
助産院での健診は、ゆっくりじっくりエコーで
おなかの中の赤ちゃんの様子を見せてくれて
成長を確認できるのがうれしかったです♩
出産予定日に近づくと、実際に助産師さんがお家に
健診と兼ねて実際出産に使う部屋の下見に来てくれました。
助産院での催しで、お灸・手づくりぬかカイロ教室にも参加。
充実したマタニティライフを送ることができました。
夜の9時ごろ、にぶい感じの痛みがあり助産師さんに連絡。
すぐにかけつけてくれて診察。
「子宮口2cm開いてるけど、産まれるまで少しかかるかな。」
ということで助産師さんや夫と雑談をして過ごしていました。
だんだん痛みが強くなってきたので
用意しておいた布団の上で横になることに。
助産師さんが腰のあたりを押さえてくれたのですが、
これがなんとも不思議!!
痛みが和らぐんです。(きっと個人差はあります)
ベテラン助産師さんの手は
魔法の手でした!!
手づくりのぬかカイロも、痛いときにおなかや腰にあてて
使いましたが、痛み緩和に効果バツグンでした。
子どもたちもお気に入りのぬかカイロ。
おなかが痛いときには
「カイロ、チンして〜」と今でも大活躍です。
「産まれるまで少し時間がかかるかも」と言われていましたが、
カイロで温まってお産のすすみも早かったのか、
0時すぎに元気な赤ちゃん誕生!!
分娩台の上でいきんで産むのとはちがい
布団の上で自然な体勢で
“赤ちゃんが自分のちからでおりてくる”
感覚がわかりました。
生まれてすぐカンガルーケア。
生後まもなくふにゃふにゃの赤ちゃんが一生懸命
哺乳しようと自分の首のちからで顔を持ちあげる姿に感動。
こんなに小さな命にも生きるちからが、
ちゃんと備わっていることを肌で感じて感動しました。
生まれてから1週間、助産師さんが経過を毎日見にきてくれました。
母乳もしっかり出るようになり、赤ちゃんの体重も少しずつ増加。
赤ちゃんに哺乳してもらうことお母さんの体の回復も早いそうです。
生後2週間の健診もお家で診ていただけて、
生後1ヶ月健診まで家から出る必要もなく
しっかりからだを休められた1ヶ月。
自分のからだも今までの出産で一番ラクで
精神的にも安定して新生児との生活を満喫できました。
信頼できる助産師さんと、家族みんなに囲まれ
赤ちゃんを迎えられたのはとても幸せで、
かけがえのない思い出になりました。
自宅出産のまとめ
コロナの影響で立会い出産や家族の面会もできないなか、
選択肢のひとつとして挙げられるのが
お家で家族みんなで赤ちゃんを迎えることができる『自宅出産』
・自宅出産は誰にでもできるわけではない(条件がある)
・もしものときのリスクがある
・周りの人の理解や協力が必要
出産はひとりひとりのストーリーがあると思うので
一概には言えませんが、わが家の自宅出産は
とても穏やかで幸せなお産でした。
産婦人科での出産と、自宅での出産どちらも経験しましたが
もしまた産む機会があるなら自宅出産がいいなー。
私のようなお家だいすき人間におすすめ!
自宅で出産できる条件に当てはまるか知りたい!
という人は家の近くで助産師さんに相談してみてくださいね。
日本助産師会のHPから全国の助産所一覧や相談窓口が確認できますよ〜!